FXのためのダウ理論実践編(1) どのサイズの波を見るか

FXのチャート分析でトレンドを把握する際の波の見方

トレンドを把握するには、どこを高値・安値にするかの判断基準が必要となる。言い換えれば、どのサイズの波を見るかの目安が必要だ。

この目安として使えるのが、単純移動平均線だ。設定期間は20期間がおすすめだが、あくまでも目安だから、21期間でも問題ない。

トレンドの定義については、

FXのためのダウ理論(2) 相場には3種類のトレンドがある

を参照。

さて、次のチャートは、今日(2019年7月8日)のドル円の日足に20期間単純移動平均線を入れたものだ。

波のサイズ

注目するのは、20期間単純移動平均線から乖離し、戻ってくる波だ。

具体的には、高値で天井をつけた後に下落(乖離)し、安値をつけるまでの波と、その安値から高値まで戻す波だ。波を確認しながら、短期トレード(デイトレード)目線で、ここから先の展開を見ていこう。

まず、この高値で売りを狙っていくことができるが、安値を更新するまでは下降トレンドではないことに注意が必要となる。

その後、暫定安値②'をつけ、4時間足レベルの高値③'まで戻す。日足レベルの高値にも見えるが、まだ日足レベルの安値を割っていないし、日足レベルの高値を越えている訳でもないので、日足レベルの高値とはカウントできない。

結果的には安値を割って下げていくのだが、高値③'の時点では高値を越えていく可能性もある。その場合、暫定安値②'が安値として確定する。すると、安値切り上げ・高値更新となるので、上昇トレンドが始まることになる。

今回の②'の部分のように、下げてはいても下降トレンドではないと、もう底だと判断して買ってくる勢力が強くなる。それゆえ、一旦反転上昇を試すような動きをするのだ。

実際には安値を割って、この時点で下降トレンドが始まる。そのまま安値、高値、安値をつけて、下降トレンドは継続している。この間、下位足で売りのチャンスを捉えてエントリーしていくことが可能となる。買いも不可能ではないが難しく、勝率は下がるし、利幅も期待できない。

そして今日の段階では、下げ止まって上昇に転じる局面に見えている。すでに買っているトレーダーも少なくないだろう。それでも、高値を越えていない以上は、あくまでも下降トレンド中なのだ。したがって、まだ戻り売りが入ってきて下落する可能性が高い。

FXのためのダウ理論(6) トレンドは明確な転換シグナルが発生するまでは継続する

を思い出してほしい。

しかし、高値④'は暫定的だ。安値から暫定高値④'まで戻す波を細かく見れば、小さなスケールでは安値切り上げ・高値更新が認識できる。認識できる以上、買いの判断をするトレーダーもいる。20期間単純移動平均線も水平気味になってレートを下から支えにきているので、支えきられて上昇していく可能性が高まってきている。

このように、20期間単純移動平均線から乖離し戻ってくる波を追うと、トレンドの流れが見えてくる。今回の場合は、買うのも売るのも難しく、「待ち」の段階だと分かる(結果的に大きく動くかもしれないが、狙って取りにいくのは難しい)。

実際のトレードでは、下位足(4時間足・1時間足・15分足)も見る必要があるし、20期間単純移動平均線自体の動きも重要だが、それはマルチタイムフレーム分析の記事で書いていく。